糖尿病薬:ピオグリタゾン(アクトス)の特徴【薬剤師が説明】

ピオグリタゾン(アクトス)は、脂肪をスリムにしてインスリンの働きを改善させる。
代表的な副作用はむくみである。

この記事ではアクトスについて説明します。

まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。
ご覧ください。

スポンサーリンク

漫画~糖尿病薬アクトスについて~

糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について1糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について2糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について3糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について4糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について5

以上が漫画になります。

もう少し詳しく知りたい方は、関連記事の下に漫画では説明しきれなかったことを書きました。
ご覧ください。

スポンサーリンク

糖尿病の関連記事

糖尿病に関する記事の一覧です

糖尿病の合併症について

糖尿病とは?引き起こされる3つの病気【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
糖尿病は血管や神経を傷つけ腎症・網膜症・神経障害を引き起こす この記事では、糖尿病によって引き起こされる主な3つの病気(三大合併症)についてわかりやすく説明します。 簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください...
糖尿病と腎臓と透析の関係【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
糖尿病は腎臓の機能を悪化させる。 腎臓の機能が失われると透析をする必要がある。 透析は想像以上につらいもの。 この記事では、糖尿病と腎臓と透析の関係を簡単にわかりやすく説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつ...
糖尿病の合併症:糖尿病性網膜症について【薬剤師がわかりやすく説明】
糖尿病が進行すると最悪失明する。 この記事では、糖尿病の三大合併症の一つである糖尿病性網膜症についてわかりやすく説明します。 簡単に理解できるように、下手ですが漫画もつけました。 参考になれば幸いです。 漫画~糖尿病性網...
糖尿病の合併症:糖尿病性神経障害について【薬剤師がわかりやすく説明】
糖尿病で神経障害がすすむと、足の切断、インポテンツ、筋肉の萎縮が起きる この記事では、糖尿病の三大合併症の一つである糖尿病性神経障害について説明します。 簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫...
糖尿病の合併症:歯周病について【薬剤師がわかりやすく説明】
歯周病は糖尿病を引き起こし、糖尿病は歯周病を引き起こす。 定期的な歯の健診が重要。 糖尿病になると血中のブドウ糖の濃度が高まることで、体にさまざまな害(合併症)が起きます。 代表的なのが、腎臓(糖尿病性腎症)、目(糖尿病性網膜症)、神...

糖尿病の発症について

ブドウ糖の取り込みとインスリンの働き【薬剤師が説明】
膵臓から分泌されるインスリンはブドウ糖をさまざまな場所に取り込ませている この記事では、ブドウ糖の取り込みとインスリンの働きについて漫画で説明します。 簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~ブ...
1型糖尿病と2型糖尿病の発症メカニズム【薬剤師がわかりやすく説明】
生活習慣によって引き起こされるのが2型糖尿病 この記事では、1型糖尿病と2型糖尿病の発症メカニズムを説明します。 簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~1型糖尿病と2型糖尿病の発症メカ...
2型糖尿病の発症原因7つと注意すべき5つ【薬剤師が簡単に説明】
糖尿病の発症原因は7つある この記事では、2型糖尿病の発症原因を説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~2型糖尿病の発症原因~ 以上が漫画になります。 ...
食後過血糖とは?原因・調べる方法【薬剤師がわかりやすく説明】
食後か血糖の原因は生活習慣。 検査紙や血糖測定で調べることができる。 この記事では、食後過血糖について説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~食後過血糖について~ ...

糖尿病の血液検査項目について

糖尿病の診断基準は?【薬剤師がわかりやすく説明】
血糖値、HbA1c、症状などをみて糖尿病の診断がなされる この記事では、糖尿病の診断基準を説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~糖尿病の診断基準~ 以上、...
血糖値とは?健常者と糖尿病患者の日内変動の違い【薬剤師が説明】
血糖値は糖尿病の血液検査項目の一つ 食事による影響を受けてインスリンによって正常値に戻る この記事では、血糖値についてできるだけわかりやすく説明します。 簡単に理解できるように下手ですが漫画も付けました。 ご覧ください。 ...
糖尿病:ヘモグロビンA1cとは?【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
HbA1cは過去1,2カ月の血糖状態の平均が分かる この記事では、糖尿病の検査項目の一つであるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫画~...

糖尿病の治療について

糖尿病の運動療法【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
糖尿病の運動療法は、有酸素運動と筋トレ。 始めるときは合併症がないか確認を! この記事では、2型糖尿病の改善によいとされる運動療法についてわかりやすくまとめました。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ...
糖尿病の食事療法について【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
糖尿病の食事療法は、制限食ではなく、健康食である 糖尿病では、まず最初に食事療法、運動療法がおこなわれます。 この記事では、食事療法における適正エネルギーの計算、食事の注意点、食品の豆知識や調理の仕方、摂取エネルギーを抑えるための工...
糖尿病薬の薬品名・作用機序・副作用【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
糖尿病に使われる薬は、 スルホニル尿素(SU)薬 ビグアナイド(BG)薬 αグルコシダーゼ阻害(αGI)薬 チアゾリジン(TZ)薬 速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬) DPP4阻害薬 GLP-1受容体作動薬 SGLT2...
スルホニル尿素(SU)薬の特徴【薬剤師がわかりやすく説明】
スルホニル尿素(SU)薬は、血糖降下薬の中で、血糖値を下げる力が強い薬 スルホニル尿素(SU)薬の一覧、作用機序、副作用についてわかりやすく説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 ...
糖尿病薬:メトホルミン(メトグルコ)【薬剤師がわかりやすく説明】
メトホルミン(メトグルコ)は、肝臓での糖新生を抑制し、筋肉や脂肪へ糖を吸収させる 乳酸アシドーシスは必ず知っておくべき副作用 この記事では、メトホルミンについて説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。...
メトホルミンの副作用:乳酸アシドーシス【薬剤師がわかりやすく説明】
メトホルミンの副作用である乳酸アシドーシスは胃腸障害から始まり放っておくと死ぬこともある ビグアナイド薬であるメトホルミン(商品名:メトグルコ)は、インスリン抵抗性を改善することで血糖値を下げる作用があります。 安価な薬なのでよく処方の...
糖尿病薬:グルコシダーゼ阻害薬【薬剤師がわかりやすく説明】
グルコシダーゼ阻害薬を服用しているなら、低血糖時はブドウ糖を摂取すべきである この記事では、糖尿病薬であるα-グルコシダーゼ阻害薬について説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 漫...
糖尿病薬:ピオグリタゾン(アクトス)の特徴【薬剤師が説明】
ピオグリタゾン(アクトス)は、脂肪をスリムにしてインスリンの働きを改善させる。 代表的な副作用はむくみである。 この記事ではアクトスについて説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧ください。 ...

糖尿病の生活上の注意について

糖尿病と風邪・胃腸炎 シックデイとは?【薬剤師がわかりやすく説明】
糖尿病の人が病気になると血糖値が変動する。 しかし、自分の判断で薬を調節してはいけない。 この記事では、シックデイについて、その対処も含めてわかりやすく説明します。 まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。 ご覧...
低血糖とは?【薬剤師が簡単にわかりやすく説明】
低血糖の対策として糖分を携帯すること。 α-グルコシダーゼ阻害薬を服用している人は、低血糖のときブドウ糖をとること。 この記事では、低血糖の原因、症状、低血糖が起きた時の対処法、そして予防法をわかりやすく説明します。 まず、簡単に...

スポンサーリンク

ピオグリタゾン(アクトス)とは?

ピオグリタゾン(商品名:アクトス)は、糖尿病の薬でありチアゾリジンというグループに属する薬です。
グループとは言いましたが、チアゾリジンに属する薬はアクトスだけです。

アクトスは1日1回の服用ですむ薬で、膵臓へインスリン分泌を促すことなく血糖値を下げてくれる薬です。

アクトスの作用メカニズム

スリムな脂肪細胞はアディポネクチンという物質を出します。
アディポネクチンは、膵臓から分泌されるインスリンの効果を高めてくれます。
(これを、「インスリン抵抗性を改善させる」という)

インスリンは体内のブドウ糖を筋肉や脂肪組織に取り込ませたり、肝臓でのブドウ糖の産生(糖新生)を抑制することで血糖値を下げます。

つまり、脂肪細胞がスリムであればアディポネクチンによって血糖値が正常な状態に維持されます。
しかし、食べ過ぎ、運動不足などでエネルギーを過剰に摂取すると、脂肪細胞は肥大していきます。

肥大した脂肪細胞はTNF-α という物質を分泌します。
この物質は、インスリンの抵抗性を悪化させる物質 です。

TNF-αによってインスリンの効果は薄くなってくるため、血糖値が上がってしまいます。

この記事で説明しているアクトスは、脂肪細胞のPPARγ(ピーパーガンマ)という受容体に結合することで肥大した脂肪をスリムにします。

スリムになれば、脂肪細胞からはインスリン抵抗性を悪化させるTNF-αではなく、インスリン抵抗性を改善させるアディポネクチンを分泌するようになります。

その結果、インスリン抵抗性が改善し、肝臓の糖産生が抑制され、筋肉や脂肪細胞へのブドウ糖の取り込みが促進され、血糖値が下がります。

アクトスの副作用

浮腫

アクトスの副作用で最初に思い浮かぶのは浮腫です。
比較的女性に多く見られます。

インスリン併用している人や糖尿病の合併症が起きている人にも浮腫が起きやすいです。
急激な体重増加が見られたら、服用を中止して医師か薬剤師に相談しましょう。

低血糖

アクトスは直接膵臓に作用してインスリン分泌を促す薬ではなくため、アクトス単独の服用なら低血糖の頻度は低いです。

ただし、他の糖尿病の薬と併用すること起きやすくなります。
強い空腹感、冷汗、指が震えるなどの症状があればすぐに糖分を摂取してください。

αグルコシダーゼと呼ばれるグループに属する糖尿病の薬を服用している人は、必ずブドウ糖を摂取するようにしましょう。

肝障害

肝臓の機能が悪くなることがあります。
AST(GOT)、ALT(GPT)、γGPTなどの肝臓の血液検査項目が上昇することがあります。
黄疸が見られることもあります

アクトスで骨粗鬆症?

アクトスで骨折のリスクが上がったという報告があります。
これは女性に見られているようですが、頻度は低いです。

スポンサーリンク

 アクトスで膀胱がん?

何年か前からかアクトスで膀胱がんのリスクがあがるのではないかと言われています。

動物実験でアクトスを投与した群に膀胱がんの発生が見られたり、アクトス服用する糖尿病患者に膀胱がんの発生が若干ながら見られたという報告があります。

このことについては、まだ完全に関連性が判明していません。

めったに起きることではありませんが、服用中に血尿、頻尿、排尿痛などの症状があれば服用を中止して医師か薬剤師に相談するようにしましょう。

アクトスを販売する武田薬品工業は、アクトスの発がん性のリスクを隠していたため、アメリカで裁判を起こされました。
一時は、7000億円の支払いを命じる評決がでていましたが、最終的には和解に至りました。

現在では、アクトスの添付文書(お薬の説明書みたいなもの)には、膀胱がんのリスクについて記載がちゃんとあります。

以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

参考文献:糖尿病診療ガイドライン2016

スポンサーリンク

おすすめ記事

フォローする