糖尿病薬:ピオグリタゾン(アクトス)の特徴【薬剤師が説明】

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こんにちは、福井県福井市でホームページ制作をしている@じょうです。

このページでは、僕が調剤薬局で薬剤師をやっていたときに調べたことをまとめております。

どうぞ皆様の学習にお役立てください。

ピオグリタゾン(アクトス)は、脂肪をスリムにしてインスリンの働きを改善させる。
代表的な副作用はむくみである。

この記事ではアクトスについて説明します。

まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。
ご覧ください。

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漫画~糖尿病薬アクトスについて~

糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について1糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について2糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について3糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について4糖尿病薬ピオグリタゾン(アクトス)について5

以上が漫画になります。

もう少し詳しく知りたい方は、関連記事の下に漫画では説明しきれなかったことを書きました。
ご覧ください。

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ピオグリタゾン(アクトス)とは?

ピオグリタゾン(商品名:アクトス)は、糖尿病の薬でありチアゾリジンというグループに属する薬です。
グループとは言いましたが、チアゾリジンに属する薬はアクトスだけです。

アクトスは1日1回の服用ですむ薬で、膵臓へインスリン分泌を促すことなく血糖値を下げてくれる薬です。

アクトスの作用メカニズム

スリムな脂肪細胞はアディポネクチンという物質を出します。
アディポネクチンは、膵臓から分泌されるインスリンの効果を高めてくれます。
(これを、「インスリン抵抗性を改善させる」という)

インスリンは体内のブドウ糖を筋肉や脂肪組織に取り込ませたり、肝臓でのブドウ糖の産生(糖新生)を抑制することで血糖値を下げます。

つまり、脂肪細胞がスリムであればアディポネクチンによって血糖値が正常な状態に維持されます。
しかし、食べ過ぎ、運動不足などでエネルギーを過剰に摂取すると、脂肪細胞は肥大していきます。

肥大した脂肪細胞はTNF-α という物質を分泌します。
この物質は、インスリンの抵抗性を悪化させる物質 です。

TNF-αによってインスリンの効果は薄くなってくるため、血糖値が上がってしまいます。

この記事で説明しているアクトスは、脂肪細胞のPPARγ(ピーパーガンマ)という受容体に結合することで肥大した脂肪をスリムにします。

スリムになれば、脂肪細胞からはインスリン抵抗性を悪化させるTNF-αではなく、インスリン抵抗性を改善させるアディポネクチンを分泌するようになります。

その結果、インスリン抵抗性が改善し、肝臓の糖産生が抑制され、筋肉や脂肪細胞へのブドウ糖の取り込みが促進され、血糖値が下がります。

アクトスの副作用

浮腫

アクトスの副作用で最初に思い浮かぶのは浮腫です。
比較的女性に多く見られます。

インスリン併用している人や糖尿病の合併症が起きている人にも浮腫が起きやすいです。
急激な体重増加が見られたら、服用を中止して医師か薬剤師に相談しましょう。

低血糖

アクトスは直接膵臓に作用してインスリン分泌を促す薬ではなくため、アクトス単独の服用なら低血糖の頻度は低いです。

ただし、他の糖尿病の薬と併用すること起きやすくなります。
強い空腹感、冷汗、指が震えるなどの症状があればすぐに糖分を摂取してください。

αグルコシダーゼと呼ばれるグループに属する糖尿病の薬を服用している人は、必ずブドウ糖を摂取するようにしましょう。

肝障害

肝臓の機能が悪くなることがあります。
AST(GOT)、ALT(GPT)、γGPTなどの肝臓の血液検査項目が上昇することがあります。
黄疸が見られることもあります

アクトスで骨粗鬆症?

アクトスで骨折のリスクが上がったという報告があります。
これは女性に見られているようですが、頻度は低いです。

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 アクトスで膀胱がん?

何年か前からかアクトスで膀胱がんのリスクがあがるのではないかと言われています。

動物実験でアクトスを投与した群に膀胱がんの発生が見られたり、アクトス服用する糖尿病患者に膀胱がんの発生が若干ながら見られたという報告があります。

このことについては、まだ完全に関連性が判明していません。

めったに起きることではありませんが、服用中に血尿、頻尿、排尿痛などの症状があれば服用を中止して医師か薬剤師に相談するようにしましょう。

アクトスを販売する武田薬品工業は、アクトスの発がん性のリスクを隠していたため、アメリカで裁判を起こされました。
一時は、7000億円の支払いを命じる評決がでていましたが、最終的には和解に至りました。

現在では、アクトスの添付文書(お薬の説明書みたいなもの)には、膀胱がんのリスクについて記載がちゃんとあります。

以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

参考文献:糖尿病診療ガイドライン2016

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