機能性ディスペプシアは、特別な炎症が見られないにもかかわらず、胃のもたれや痛みなどの症状がでる病気をいいます。
この記事では、機能性ディスペプシアが疑われる症状がでたときに行われる検査や診察についてわかりやすく説明します。
まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画をつけました。
ご覧ください。
漫画~機能性ディスペプシアの検査・診察~
以上が漫画になります。
もう少し詳しく知りたい方は、下に漫画では説明しきれなかったことを書きました。
ご覧ください。
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診断のために
機能性ディスペプシアは、他に重大な病気が隠されていないかを検討したうえで診断がなされます。
他の病気がないかを調べる方法は下記の通りです。
内視鏡検査
内視鏡検査というのは、胃カメラのことです。
内視鏡検査をして胃がんや胃炎など他の病気がないか確認します。
施設面、金銭面、恐怖などから内視鏡検査を受けられない場合もあると思います。
そのような場合でも、ある程度の薬の処方を受けることは可能です。
しかし、内視鏡検査またはこの次に記載した造影検査をしない限りは機能性ディスペプシアの診断を下すことはできません。
そして、診断がつかない限り、アコチアミド(商品名:アコファイド)という機能性ディスペプシアで使用される薬は処方できないことになっています。
他の病気の可能性を考慮し、症状が続くようならどこかで内視鏡検査は受けるべきです。
造影検査
バリウム検査のことです。
バリウムを飲んで、胃の状態をエックス線で撮影します。
この方法でも、胃がんや胃潰瘍などの重大な病気を知ることができます。
この方法で他の病気を除外すれば、機能性ディスペプシアの診断を下すことができます。
内視鏡検査の代わりにこちらの検査をうけてもよいでしょう。
超音波検査
エコー検査というものです。
機械をお腹にあてて、胃の様子を画像を通して知ることができます。
痛みもなく、針を使うこともないので手軽に行える検査です。
超音波検査で胃や十二指腸の機能を調べることができますが、保険適用になっていません。
この検査をしても機能性ディスペプシアの診断を下すことはできません。
血液検査
血液検査をしても機能性ディスペプシアの診断を下すことはできません。
しかし、重大な病気を除外するために血液検査がされることはあります。
ピロリ菌検査
ピロリ菌を除菌すると、機能性ディスペプシアの症状が改善することがあります。
そのため、ピロリ菌の有無を確認する検査を行うことがあります。
ピロリ菌は胃がんなど、他の胃の病気を引き起こすこともあるためピロリ菌の存在をしっておくのは大切です。
質問票
機能性ディスペプシアのための質問票を書く場合があります。
これだけでは、機能性ディスペプシアの診断はつきませんが、他の病気を除外するための手助けになり、機能性ディスペプシアの場合は、症状のタイプや重症度を推測することができます。
問診
他に症状がないか問診を行います。
具体的には、体重減少、嘔吐、吐血、腹部のはり、発熱などです。
これらの症状があると、胃がんの可能性が考えられます。
薬の服用の確認
胃の症状を引き起こす薬を服用していないか確認します。
具体的には、NSAIDや低用量アスピリンです。
NSAIDというのは痛み止めで代表的な薬はロキソプロフェン(商品名:ロキソニン)です。
また、低用量アスピリンというのは、アスピリン(商品名:バイアスピリン)のことで血液をサラサラにするためによく処方される薬です。
これらが胃腸障害を引き起こす場合があります。
この服用を中止して症状が改善するなら機能性ディスペプシアではありません。
まとめ
内視鏡検査か造影検査を行い他の重大な病気を除外すれば、機能性ディスペプシアの診断を下すことができます。
これ以外の検査や診察は、他の重大な病気を知るための手助けになる方法です。
以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。