ブルジンスキー徴候とは髄膜刺激症状の一つ。
頭を持ち上げたとき膝が曲がる症状のこと。
頭を持ち上げたとき膝が曲がる症状のこと。
ブルジンスキー徴候(Brudzinski’s sign)とは?
出血や感染によって髄膜内が刺激されたときに起きる症状(髄膜刺激症状)のうちの一つです。
髄膜とは脳と脊髄を覆っている組織です。
髄膜は、内側から軟膜、くも膜、硬膜で成り立っています。
髄膜の中は脳脊髄液で満たされており脳や脊髄を守っています。
ブルジンスキー徴候の見方
項部硬直は、患者を仰向けに寝かせて頭を持ち上げた時に抵抗があるかどうかで判断します。

項部硬直とは?薬剤師が簡単にわかりやすく説明
項部硬直とは項部(うなじ)が硬くなっている状態をいう
項部硬直とは?
項部というのは、うなじの部分です。
漢字で「うなじ」を「項」と書きます。
つまり、項部硬直とは、うなじが硬くなるということです。
項部硬直の見方
仰...
ブルジンスキー徴候は、さらに頭を持ち上げて行った時、膝が反射的に曲がるかどうかで判断します。
ブルジンスキー徴候があると何が疑われるか?
項部硬直と同様にこの症状がでると、くも膜下出血か髄膜炎そのほか単純ヘルペス脳炎、日本脳炎などを疑います。
くも膜下出血は、脳動脈からの出血によってくも膜の下に血が溜まって髄膜を刺激します。
髄膜炎は、髄膜の中に細菌などが入り込み髄膜を刺激します。
ブルジンスキー徴候のメカニズム
- 髄膜内の出血や感染によって、髄膜が刺激されて痛みを感じやすくなる
- 頭を前に曲げようとすると、髄膜が伸びて痛みを感じる
- これを防御するため、うなじあたりの筋肉が緊張して硬くなる
- ここからさらに頭を持ち上げると、髄膜が伸びて痛みを感じる
- これを回避するため、膝を曲げて髄膜が刺激されるのを防ごうとする
ブルジンスキー徴候も、項部硬直と同様に、痛みを回避するための防御反応の一つと考えることができます。
髄膜刺激症状
髄膜刺激症状は、この記事で説明したブルジンスキー徴候以外に、
- 項部硬直(neck stiffness)
- ケルニッヒ徴候(Kernig’s sign)
- ネックフレクションテスト(neck flextion test)
- ジョルトサイン(jolt accentuation of headache)
があります。
以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。