睡眠薬で認知症?誤解を薬剤師がわかりやすく説明

睡眠薬を服用したらすぐに布団に入ること!
睡眠薬で認知症にはなりません。

この記事では、睡眠薬の副作用の一つ、一過性前向性健忘について分かりやすく説明します。

簡単に理解できるようにするために、下手ですが漫画も付けました。
参考になれば幸いです。

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漫画~睡眠薬の副作用~


以上が漫画になります。

ここからは、漫画では説明しきれなかったことを書きました。
ご覧ください。

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一過性前向性健忘とは?


睡眠薬の副作用の一つであまり知られていないのが、一過性前向性健忘(いっかせいぜんこうせいけんぽう)というものです。

「一過性」・・・一時的な
「前向性」・・・薬を服用した時点以降の
「健忘」・・・もの忘れ

という意味です。

「前向性」なので、薬を服用する時点以前のことは覚えています。
薬を服用してから寝る前の出来事を忘れてしまいます。

寝る前のことだけでなく、夜中に起きた時の記憶もなくなることがあります。
この副作用のことを知らないと、認知症だと勘違いするケースもあります。

認知症ではないですが、起きているときの記憶をなくすのは、相当ショックであり、怖くもあります。

一過性前向性健忘を起こす薬の一覧と頻度は


副作用に一過性前向性健忘が記載されている睡眠薬と頻度をまとめました。

短期作用型

  • トリアゾラム(商品名:ハルシオン)0.12% 警告あり
  • ゾルピデム(商品名:マイスリー)0.1-5%  警告あり
  • ゾピクロン(商品名:アモバン)頻度不明  警告あり
  • エスゾピクロン(商品名:ルネスタ)頻度不明 警告あり

中期作用型

  • ブロチゾラム(商品名:レンドルミン)頻度不明
  • リルマザホン(商品名:リスミー) 頻度不明
  • フルニトラゼパム(商品名:サイレース、ロヒプノール)頻度不明

超長期作用型

  • クアゼパム(商品名:ドラール)頻度不明

ハルシオンとマイスリー以外は頻度不明でした。

また、短期作用型の睡眠薬には、一過性前向性健忘の警告が記載されています。
短期作用型の睡眠薬に特に注意が必要と考えられます。

さらに下記の薬は、その薬自体には一過性前向性健忘の報告はないようですが、一過性前向性健忘の注意を促す注意が記載されています。

中期作用型

  • ロルメタゼパム(商品名:エバミール、ロラメット)

長期作用型

  • ニメタゼパム(商品名:エリミン)
  • エスタゾラム(商品名:ユーロジン)
  • ニトラゼパム(商品名:ベンザリン、ネルボン)
  • フルラゼパム(商品名:ダルメート)

超長期作用型

  • ハロキサゾラム(商品名:ソメリン)

まとめていて気付いたのですが、ここで記載した睡眠薬は、日本で発売されている睡眠薬全てになります。

結局すべての睡眠薬に一過性前向性健忘の注意が必要ということです。
薬を変更すれば一過性前向性健忘が起きなくなるというわけではありません。

一過性前向性健忘の予防は?


考えられる一過性前向性健忘の予防法を考えてみました。

薬を変更する

薬を変更するのがまず最初に思いつきます。

しかし、上記のように、一過性前向性健忘は、全ての睡眠薬に注意が必要です。
そのため薬を変更しただけでは解決しないように感じます。

ただ、個人の体質もあるので、違う睡眠薬を試すのもいいでしょう。

薬を減量する

薬を減量すれば、それだけ作用が弱まるので一過性前向性健忘の副作用も出づらくなることが考えられます。

しかし、睡眠薬としての効果も半減してしまうので、最善の方法ではないでしょう。

服用後すぐに就寝する

睡眠薬は服用してから30分ほどで効果が出てきます。
このことを患者さんに説明すると、服用して30分は効かないのだから、それまで何かしようという考えになるようです。

実際、薬局にいらした患者さんは睡眠薬服用後に翌朝のごはんを作ったり、テレビを見たり、仕事をしたりしていました。

でも、これが一過性前向性健忘を一番引き起こす要因でしょう。
服用後はすぐに就寝。
これが、最善の方法ではないでしょうか。

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突然服用をやめない


一過性前向性健忘を起こすと、「睡眠薬は認知症になる」、「ボケる」と言って突然睡眠薬の服用を中止してしまう方がいます。

睡眠薬で認知症になるという事はありません。

それよりも不眠症で夜眠れない状態が続くことが体に悪影響があります。
また、突然睡眠薬の服用をやめてしまうと、反跳性不眠と言って、さらに強い不眠状態に陥ることがあります。

そのため、睡眠薬をやめたいなら、医師と相談しながら減量していくとよいでしょう。

以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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