自覚症状は、ほとんどない。
この記事ではNASHの原因・症状について簡単にわかりやすく説明します。
ご覧ください。
NASHの概要
NASHは、アルコールを原因としない脂肪肝であるNAFLDのうちの2割の人がなると言われている疾患です。
残りの8割は単純性脂肪肝と呼ばれ問題ありません。
しかし、NASHは一部が進行し肝線維症や肝硬変や肝がんを引き起こします。
NASHはアルコール性脂肪肝よりも進行しやすいとも言われています。
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NASHの原因
インスリン抵抗性
NASHの原因はまだはっきりとはわかっていません。
しかし、現在、NASHの原因と考えられているのはインスリン抵抗性です。
脂肪肝にこのインスリン抵抗性が高くなるとNASHが起きるのではないかと言われています。
インスリン抵抗性というのは、インスリンが体の中で効果を発揮しづらくなっていることを言います。
インスリンは、膵臓のランゲルハンスβ細胞というところから分泌されてブドウ糖を各細胞に取り込ませたり、筋肉や肝臓でグリコーゲンとして貯蔵することで血糖値を下げます。
このインスリンが、効きづらくなるとブドウ糖の取り込みができなくなり、過剰になったブドウ糖は中性脂肪に姿を変えて、肝臓にたまっていきます。
糖尿病患者の13%が肝疾患(肝硬変や肝がん)で亡くなっているという報告もあります。
酸化ストレス
NASHの原因として、インスリン抵抗性のほかに酸化ストレスも関わっていると考えられています。
酸化ストレスというのは、体の中で抗酸化反応を上回る酸化反応が過剰に起きて細胞に害を及ぼすことを言います。
肝臓における酸化ストレスは過酸化脂質、TNF-αやIL-6やIL-1などの炎症性サイトカイン、鉄が関与しているようです。
生活習慣病
高血圧、糖尿病、肥満(肥満指数BMI=body mass index 25以上)、脂質異常症などの生活習慣病を持っている人は上記のインスリン抵抗性、酸化ストレスが起きやすいです。
NASHのほとんどの人に何らかの生活習慣病があると言われています。
遺伝
上記のインスリン抵抗性、酸化ストレスは生活習慣によるところも大きいですが、やはり遺伝的な要因もあります。
これらの原因をまとめると、生活習慣の悪化がインスリン抵抗性を招き脂肪肝となり、そこに酸化ストレスが起きることでNASHになると考えられます。
そしてこれらは遺伝で加速されることもあるということです。
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NASHの症状
NASHはほとんど自覚症状がありません。
肝臓は再生能力が高く、少々炎症が起きたくらいでは症状がでないような仕組みになっているからです。
そのため、症状に気づいたときにはある程度進行しています。
健康診断の血液検査から肝機能の異常が見つかりNASHであることがわかるケースもあります。
しかし、健康診断の血液検査の異常ですぐに病院に行かない人も多いので、肝硬変になるまで気づかないこともあります。
以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。