薬学生
『調剤薬局の管理薬剤師ってどんな仕事内容なんだろう?
残業は多いのかなぁ?』
この疑問に答えます。
僕は調剤薬局の管理薬剤師を8年ほどやっています。
調剤薬局には10年以上います。
この経験から、管理薬剤師の仕事内容について説明していきます。
この記事の内容
【調剤薬局】管理薬剤師の仕事内容
管理薬剤師の仕事内容は以下の通りです。
- シフト表の作成
- 在庫管理
- 各書類の提出
- スタッフへの業務連絡
- 医師への訪問
- 会議
- 個別指導
- 医師との付き合い
- その他
それぞれ説明していきます。
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シフト表の作成
勤務するスタッフのシフト表を作ります。
- 人員の足りない時間はないか?
- 早番・遅番は問題ないか?
- 負担が偏ってないか?
などを意識しながら作成します。
大きい薬局ほどシフト表作成は、複雑でややこしいです。
他のスタッフに任せている管理薬剤師もいると思いますが最終的な確認は必要です。
在庫管理
薬の在庫を整理します。
- デッドストックはないか?
- 他店に引き取ってもらえる薬はないか?
- 他店から引き取れる薬はないか?
を考えながらやります。
期限が切れてしまうと廃棄になります。
廃棄になると薬局の損益になるため注意が必要です。
新規採用についても考える必要があります。
特にジェネリックの採用は大切です。
使用率によって薬局の利益が変わるためです。
各書類の提出
- 本部への報告
- 有給の申請
- 厚生局・保健所への報告
会社の指示に従って、本部への報告を定期的に行います。
大きい会社ほど、一見ムダと思える報告も多く時間を取られます。
スタッフの有給を取りまとめ申請します。
有給の申請を間違えると、スタッフの有給日数にズレが出てくるので注意が必要です。
年に何度か厚生局や保健所へ報告もします。
間違えたりすると担当者から電話がかかってきたりします。
僕は一度記載を誤り、電話を受けてすごく緊張しました。
スタッフへの業務連絡
意外に気を使うのがスタッフへの業務連絡です。
スタッフ全員へ漏れなく業務連絡をする必要があります。
- 患者さんの引き継ぎ
- 本部からの業務連絡
- 薬の新規採用・採用削除
スタッフが多い店舗ほど業務連絡を全員に行き渡らせるのは難しいです。
朝礼をやっても休みの人がいたりすると『私その話聞いてないです』となってしまいます。
スタッフ全員が業務を円滑に行うためにも、管理薬剤師は業務連絡を滞りなく行うべきです。
医師への訪問
個人病院の前にある薬局だと、医師への訪問も欠かせません。
- 患者さんの情報の伝達
- 薬局業務の相談
- 医師への質問
- ジェネリックの採用
緊密な連携によって業務を効率化することもできますし、医師から教えてもらうことはとても勉強になります。
薬局では知ることのできなかった患者さんの情報も知ることができます。
こういったことが、患者さんに合わせたきめ細やかなサービスを提供することにもつながります。
会議
薬局によって異なりますが月1回くらいエリア長との会議があります。
- 売り上げの推移
- 課題
- 今後の方針
- 人事異動
など、エリア長から受けた情報をスタッフに提供する必要があります。
人事異動に関してはスタッフがナーバスに反応するので注意が必要です。
会議を利用して薬局内の問題点をエリア長に相談することもあります。
個別指導
管理薬剤師にとって1番大変なのがこの個別指導です。
薬歴等の書類を厚生局に持っていき調剤業務が保険制度に則って行われているかどうかをチェックします。
新規開局から1年経過した場合や保険点数が高い薬局に個別指導があたります。
管理薬剤師は指定された書類を準備して(これが1番大変)個別指導にのぞむことになります。
保険制度を理解しているか問われ、保険請求に問題があれば、患者さんへ返金となることもあります。
医師との付き合い
これはちょっと番外編なのですが、薬局に問題のある薬剤師がいたとき、医師とスタッフの何人かで飲み会を開いたことがあります。
医師が企画してくれた飲み会で、問題ある薬剤師をなんとか更正させようと考えてくれた会でした。
これも考えようによっては管理薬剤師の仕事ですね。
その他
その他の管理薬剤師の仕事内容としては、
- 施設の処方元の先生への挨拶
- メーカーや卸の対応
- 薬学生などの来客の対応
- スタッフの体調配慮
などがあります。
雑務などは医療事務に任せることもあります。
薬局の代表として動いた方がいい場合は、管理薬剤師がやるような感じです。
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残業はどれくらい?
管理薬剤師は、仕事内容が多岐にわたるため一般の薬剤師より残業が多くなります。
ただ、残業が多くなるといっても何十時間も増えるわけではありません。
例えば現在の僕の残業時間は10時間前後です。
閑散期になれば5時間位にもなります。
個別指導の時は準備に月30時間位の残業はしましたが、今では、繁忙期や棚卸が重なっても20時間を超える事はありません。
管理薬剤師の1時間あたりの残業手当は2000円から2500円ぐらいです。
つまり、管理薬剤師手当にプラスして2万円前後の残業手当が支給されるわけです。
月の残業時間が20時間から30時間になっている人はさすがに仕事が多すぎると思うので他の薬剤師にふるか、移動または転職してしまった方が良いでしょう。
転職に関してはこちらの記事を参考にしてください。

管理薬剤師になると、一般の薬剤師と比べ、仕事内容が一気に変わります。
大変なこともありますが、楽しくもあり、やりがいもあります。
- 残業が多すぎる
- 処方元の医師との関係が悪い
こういった薬局でないのであれば、管理薬剤師になることをお勧めします。
以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。