この記事では、ジェネリック医薬品についてわかりやすく説明します。
まず、簡単に理解できるように下手ですが漫画も付けました。
ご覧ください。
この記事の内容
漫画~ジェネリック医薬品とは~
以上が漫画になります。
薬剤師の立場から言えば、ジェネリックの使用を圧倒的にお勧めします。
ここからはジェネリック医薬品について漫画では描き切れなかったことを書きました。
ご覧ください。
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ジェネリック医薬品とは?
ジェネリック医薬品とは、従来の医薬品(以下、先発医薬品)と比べて、有効成分・含量が同じで値段が安い薬のことをいいます。
ジェネリック医薬品のことを単に「ジェネリック」と言ったり、「後発(医薬)品」、「ゾロ」と呼んだりもします。
ジェネリック医薬品の、ジェネリックというのはgeneric つまり「一般的な」という意味があります。
海外では一般名(成分名)で医薬品の処方がされていることが、この言葉の語源になります。
ゾロというのは、ゾロゾロあとから発売されてくるという意味から呼ばれた名前のようです。
確かに、一つの先発医薬品の特許が切れると一気に20社くらいジェネリックが発売されることがあるので納得です。
高脂血症の薬であるクレストール錠は、23社が一斉にジェネリック医薬品を販売しました。
ジェネリック医薬品の反対で、最初に発売された医薬品を新薬または先発医薬品と呼びます。
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先発医薬品とジェネリック医薬品の成分の違いは?
ジェネリック医薬品とは、「先発医薬品と比べて有効成分が同じ」と先ほど述べました。
しかし、ここで注意してほしいのは、「有効成分が同じ」ということです。
医薬品を構成するのは、体の中で作用する有効成分の他にもさまざまなものが入っています。
簡単に言えば、添加物です。
ジェネリック医薬品とは有効成分は従来のお薬と比べて全く同じですが、添加物が違うのです。
ここまで聞くと、
『従来の医薬品と添加物が違うならジェネリックじゃないほうがいい!』
という人もいるかもしれません。
しかし、確かに添加物は違うのですが、医薬品に使用される添加物は、
「薬理作用を示さず、無害なものを使わなければならない」
と日本薬局方で規定されています。
そしてその添加物は、医薬品添加物辞典に収載されているものでなければなりません。
ジェネリック医薬品に使われる添加物が特別なものというわけではないのです。
そのため添加物の違いにそこまで敏感にならなくても大丈夫です。
効果・副作用の違いは?
結論を言うと、原則、ジェネリックと先発医薬品に効果の違いはありません。
なぜなら、同じ薬効成分が同じ量だけ入っているからです。
同じ成分が入っているので、効果に違いがでてくるわけがないのです。
添加物に違いはありますが、それによって効果が変わることはありません。
しかし、それでも今まで服用していた先発医薬品からジェネリックに変更すると
「効かなかった」
「便秘になった」
「眠れなくなった」
などさまざまな訴えをする患者がいます。
恐らくこれはプラセボ効果です。
プラセボとは偽薬のことです。
薬理学上はそのような作用(効果・副作用)がないのに、メンタル的な影響から思ってもいない作用が出てしまう事です。
実際、強い不眠を訴える患者に整腸剤を渡す時に
「これはとても効果のある睡眠薬です」
と言って渡すと効果がでることがあります。
つまり、どんな効果のある薬でも、効かない効かないと思って服用すると、本当に効果がなくなってしまいますし、起こりえない副作用が発生することがあるのです。
こういうことは睡眠薬や抗不安薬や抗精神病薬などのメンタルに関する薬をジェネリックに変えた時に多い気がします。
こういうことが起きないようにするために、医療関係者は患者さんへの説明を懇切丁寧に行い、患者さんは噂やデマに流されないで正しい情報を得ることが大事です。
外用薬のジェネリックの違いは?
外用薬のジェネリックについても内服薬と同じで有効成分が同じで添加物が異なります。
そのため効果や副作用についても、さきほどと同じことが言えます。
しかし、外用薬について注意が必要なのは医薬品が肌に触れるため「使用したときの感触が異なる」ということが起こりえます。
湿布
例えば、湿布だとジェネリックによっては体への貼りつきが非常に弱かったりします。
細かい事を言うと、湿布の袋が開けづらい、湿布のフィルムがはがしづらいなどがあります。(もちろん逆に開けやすい、はがしやすくなっていることもあります)
先発医薬品の湿布でモーラステープという医薬品があります。
このジェネリックは、評判が悪いです。
貼りつきが悪くすぐにはがれてしまいます。
塗り薬
軟膏やクリームなどの塗り薬に関しては、ジェネリックにすると伸びが良くなったり、また逆に伸びがわるくなったりと、違いがでることがあります。
また軟膏のチューブが固くて出しづらい、逆に軟らかすぎて出過ぎてしまうなどの訴えも患者から聞いたことがあります。
先発医薬品のキンダベート軟膏は、キャップについているギザギザが大きくてキャップがあけやすいです。
ジェネリックの塗薬は普通のキャップであることが多いです。
ヒルドイドローション
先発医薬品の塗り薬でヒルドイドローションという医薬品があります。
保湿剤として子供からお年寄りにまで幅広く使用される医薬品です。
この医薬品のジェネリックに、ビーソフテンローションと呼ばれる医薬品があります。
ジェネリックなので有効成分は同じですが、有効成分の構成がヒルドイドローションと異なります。
簡単にいうと、ヒルドイドローションは有効成分の構成によって乳液に該当します。
しかし、ビーソフテンローションはローションに該当します。
油の度合いはヒルドイドローションの方が高いです。
そのためヒルドイドローションの方が長く肌にとどまります。
長く肌にとどまるというと聞こえはいいのですが、べたつくことを意味します。
そのため、夏場はさらさらしているジェネリックのビーソフテンローションを使用し、乾燥がひどくなる冬場はヒルドイドローションを使用するといったこともできます。
ホクナリンテープ
先発医薬品の中に、ホクナリンテープという喘息などに処方される貼り薬があります。
胸や背中や上腕に貼ることで気管支を拡張させて呼吸を整えたり、せき込みを抑える医薬品です。
ホクナリンテープは体に貼ることで有効成分が皮膚から体内に吸収されて効果を発揮します。
ホクナリンテープは、薬が放出される際、結晶レジボアシステムというシステムを利用して、有効成分を長時間一定に体内に送り込むことができるようになっています。
ホクナリンテープの有効成分の特許権は既に切れているのですが、結晶レジボアシステムの特許権はまだ切れていないのです。
そのため、ホクナリンテープのジェネリックはこのシステムを使用することができません。
他の技術を用いてホクナリンテープと同じような薬物動態をたどるように設計はしています。
しかし、ホクナリンテープほど、うまく薬物の放出を一定にすることはできないようです。
そして、ホクナリンテープもジェネリックにすると貼りつきが悪かったりするので、寝ている間にはがれていることもあります。
そのため、ホクナリンテープと同じような効果を発揮しない場合があります。
実際、ジェネリックにしたことで喘息症状が悪化したという報告もあります。
ただ、ホクナリンテープは貼りつきがよすぎるので、はがす時に子供が痛がることがあります。
ジェネリックにすることで、はがす時の痛みを軽減することが出来ると言えるでしょう。
僕の薬局では、かなりの医薬品をジェネリックに切り替えていますが、ホクナリンテープはまだ切り替えていません。
点眼液
点眼液に関しては点眼液の形状の違いがあります。
形状が違うことで、点眼液の容器が押しやすかったり、液を1滴きれいに出せたりなどの違いが出てきます。
添加物の違いで目に入れた時の感覚が異なることも起こりえます。(感覚が違うだけでもちろん無害です)
値段の違いは?
すでに知っていると思いますが、ジェネリックの方が薬の値段が安くなります。
新薬の開発には10年以上かかり、そのコストは数百億円とも言われています。
新薬の承認が下りるとそのコストに応じて薬の値段が設定されます。
開発した新薬に対し特許権を取得するとその特許の内容は世間に公開されます。
公開される代わりに20年間の独占的使用権が認められるわけです。
20年経過して、特許権が切れることで他の製薬会社が医薬品(ジェネリック)の製造をすることができるようになります。
製造するときは公表されている内容を参考にすればいいので、開発費用がほとんどかかりません。
そのため医薬品の値段(薬価)を大幅に下げることができるのです。
特に血圧の薬や高脂血症の薬など半額以上安くなる場合もあります。
例えば、片頭痛の薬でマクサルトRPD錠をジェネリックにすれば、1錠945.1円が382.1円になり600円近く安くなるのです。
しかし、先発医薬品の値段がもともと安い場合、ジェネリックにしてもあまり安くならないこともあります。
例えば、PL配合顆粒というかぜ薬をジェネリックにすると1g6.4円が6.2円になるだけです。
※薬の値段を調べるときに注意してほしいのは、ジェネリックにしたときの差額がそのまま安くなるわけではないという事です。
医療費は1~3割負担なのでこれを考慮する必要があります。
上記のマクサルトRPD錠で計算すると、3割負担で20錠処方してもらうと考えると600円×20錠×0.3という計算になって約3600円安くなるという計算になります。
かんたん差額計算 http://system.jga.gr.jp/easycalc/ (ジェネリック製薬協会)
ジェネリック医薬品のメリット・デメリットは?
調剤してもらう医薬品をジェネリックにしてもらったとき、どのようなメリット、デメリットがあるでしょうか。
メリット
メリットですが、まずやはり値段です。
既に説明したように薬によっては相当値段が安くなります。
患者さんの中にもジェネリックが発売されたらすぐ教えてね!
とおっしゃる方もいます。
値段のメリットは大きいでしょう。
値段を抑えられるため日本で現在問題となっている医療費の増大も抑えることができます。
しかし、ジェネリックのメリットは値段だけではありません。
ジェネリックは先発医薬品の欠点を改良している場合があります。
まず、医薬品の味です。
特に小児が服用する粉薬には味がまずいものがあります。
ジェネリック医薬品を開発する際に、別の添加物を加えたりすることで味を良くしたり、苦味をマスクしたりすることがあります。
先発医薬品とジェネリックでは添加物が異なると説明しましたが、意味もなく添加物を違うものにしているわけではありません。
先発医薬品の欠点を改善するために添加物を変えることもあるのです。
その他には
- 医薬品の大きさが小型化されている
- 飲みやすい形状になっている
- 飲み間違いがないように包装シートが改良されている
などがあります。
さらに錠剤自体に医薬品の名前をレーザー印刷(しかも両面に)されていることもあります。
従来、錠剤やカプセルには薬の名前が印刷されていることはありませんでした。
数字と記号の羅列が刻印されているだけでした。
そのためシートから薬を取り出してしまうと、その薬がなんなのかわらないという欠点がありました。
小さい錠剤に細かい字で薬の名前が印刷されているのは本当にすごい技術だなと思います。
デメリット
それではジェネリックにしたときのデメリットはなんでしょうか?
まず既に説明しているように効果、副作用に違いが出てくる人が少なからず存在することです。
そして添加物は安全なものを使用はしていますが、アレルギー体質の人はその添加物に対してアレルギーがでてくることがあります。
ただ、これは非常にごくまれなことなので普通の人なら気にしなくても大丈夫です。
他に考えられることとしては、ジェネリックを発売している製薬会社が小さいメーカーだと倒産などにより販売中止になったり、大震災が起きた場合は製造がストップする可能性があるという事だと思います。
つまり供給体制が大手製薬会社ほど整っていない事です。
しかし、ジェネリック医薬品の販売は少なくとも5年間は製造を継続する義務があるため、販売直後、採算がとれないから販売中止というようなことにはなりません。
もう一つデメリットというか注意が必要なことがあります。
それは、用途として特許権が切れていない場合があるということです。
どういうことかというと、Aという先発医薬品とAのジェネリック医薬品Bがあった場合、Aは●●という病気に使えるけど、Bは●●という病気には使えないという場合があるということです。
これは、有効成分自体の特許権は切れているけど、その有効成分の使い方(用途)の特許権が切れていない場合に起こりえます。
用途の特許権の期限が切れれば問題なく使用することができるようになります。
例えば、最近発売されたクレストールのジェネリック医薬品は、家族性高コレステロール血症には使用できないメーカーがあります。
自分がジェネリック医薬品の使用をできるかについては、医師か薬剤師に聞いてみるといいでしょう。
先発医薬品とジェネリック医薬品の開発の違い
ジェネリック医薬品の値段が抑えられる理由の一つに開発費がかかっていないことがあります。
以下、先発医薬品と後発医薬品の開発の違いについて書きました。
新薬の開発
まず新薬の開発では、基礎研究で、数ある物質の中からどの成分が薬になりうるかを試験します(スクリーニング)
そして非臨床試験で動物や細胞を用いて有効性、安全性試験をします。
非臨床試験で問題がなければ臨床試験にうつります。
ここでヒトに対して薬を投与し問題がないか試験します。
臨床試験は3ステップに分けることが出来て、第一相試験(フェーズⅠ)、第二相試験(フェーズⅡ)、第三相試験(フェーズⅢ)と呼ばれます。
第一相試験から第三相試験を通して有効性、安全性に問題がなければ、ようやくここで厚生労働省に新薬としての申請をすることができます。
スクリーニングから申請までトータル10年以上の月日を要し、費用は数百億円かかります。
ジェネリック医薬品の開発
ジェネリック医薬品の開発で、行われる試験は3つあります。
1つ目は安定性試験です。
薬の品質が気温、湿度によって低下することはないか、長期保存は問題ないかを試験します。
2つめは溶出試験です。
先発医薬品と同じくらいに有効成分が体の中で溶け出すかを試験します
3つ目は、生物学的同等性試験です。
有効成分の血中濃度の推移が先発医薬品と同じであるかを試験します。
これらの試験により品質に問題のないジェネリック医薬品が、先発医薬品と同等に体内で溶け出し、先発医薬品と同等に血中濃度の推移をたどることが証明できます。
その結果、先発医薬品と同等の効果があると見込まれるわけです。
3つの試験は、製薬会社の違いや添加物の違いによって確認が必要になってくる試験になります。
有効成分や添加物の安全性の試験は既に行われている事なのでそういった試験は不要なのです。
試験をすること自体が時間とお金の無駄になってしまいます。
開発に3,4年、費用は1億円ほどで済みます。
先発医薬品の添加物を変更する際にもジェネリックの試験と同じようなことが行われます。
このように時間と費用を節減できるため薬の価格も低く設定することができます。
オーソライズドジェネリックについて
ジェネリック医薬品は添加物が先発医薬品と異なると書きましたが、そうでない薬もあります。
つまり、名前と見た目が違うだけで、成分が全く同じで値段だけが安くなっているジェネリックもあります。
このようなジェネリック医薬品をオーソライズドジェネリックと言います。
有効成分も添加物も先発医薬品と同一であれば、ジェネリック医薬品に切り替えるときの抵抗は少なくて済むでしょう。
オーソライズドジェネリックは大きく3つに分けることができます。
1つ目は、先発医薬品と同じ原薬、製造方法、製造者、製造ラインであるもの
2つ目は、先発医薬品と同じ原薬、製造方法であるもの
3つ目は、先発医薬品と同じ製造方法であるものです。
1つ目に関しては生物学的同等性試験(有効成分の血中濃度の推移が先発医薬品と同じであるかどうかの試験)は不要になります。
先発医薬品と何もかも一緒なのですから行う必要がないですね。
以下に、他のオーソライズドジェネリックをまとめました。
先発医薬品を50音順で記載して規格違いは省略してあります。
- アバプロ錠、イルベタン錠 → イルベサルタン「DSPB」
- アレグラ錠→ フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」
- イミグラン錠 → スマトリプタン錠「アスペン」
- エカード配合錠 → カデチア配合錠「あすか」
- エックスフォージ配合錠 → アムバロ配合錠「サンド」
- オルメテックOD錠 →オルメサルタンOD錠「DSEP」
- キプレス錠・シングレア錠 → モンテルカスト錠「KM」
- クラビット錠 → レボフロキサシン錠「DSEP」
- クラビット細粒 → レボフロキサシン細粒
- クレストール → ロスバスタチン錠「DSEP」
- コディオ配合錠 → バルヒディオ配合錠「サンド」
- サンドスタチン皮下注 → オクトレオチド酢酸塩皮下注「サンド」
- スタレボ配合錠 → エカレボ配合錠
- ゾメタ点滴静注 → ゾレドロン酸点滴静注「サンド」
- ソリターT輸液 → YDソリターT輸液
- タリオン錠 → ベポタスチンベシル酸塩錠「タナベ」
- ティーエスワン配合OD錠 → エスワンタイホウ配合OD錠「モチダ」
- ディオバン錠 → バルサルタン錠「サンド」
- ディナゲスト錠→ ジエノゲスト錠「モチダ」
- トライコア錠、リピディル錠 → フェノフィブラート錠「武田テバ」
- トラバタンズ点眼液 → トラボプロスト点眼液「サンド」
- ナゾネックス点鼻液 → モメタゾン点鼻液「杏林」
- パキシル錠 → パロキセチン錠「アスペン」
- バルトレックス錠 → バラシクロビル錠「アスペン」
- バルトレックス顆粒 →バラシクロビル顆粒「アスペン」
- プラビックス錠 → クロピドグレル錠「SANIK」
- ブロプレス → カンデサルタン錠「あすか」
- ミカムロ配合錠 → テラムロ配合錠「DSEP」
- ミカルディス → テルミサルタン錠「DSEP」
- ミコンビ配合錠 → テルチア配合錠「DSEP」
- ムコスタ錠 → レバミピド錠「オーツカ」
- メイアクトMS錠 → セフジトレンピボキシル錠「OK」
- ユーゼル錠、ロイコボリン錠 →ホリナート錠「タイホウ」
- ユニシア配合錠 →カムシア配合錠「あすか」
調べたらオーソライズドはこんなにたくさんありました。
10種類くらいだろうと思って書き始めましたが意外に多くて大変でした・・・
薬剤師個人の意見
ジェネリック医薬品にするかどうかに関して、薬剤師個人の意見としては、初めての薬であればジェネリック医薬品にすべきだと考えます。
値段も安く先発医薬品と同等の効果が期待できるからです。
添加物は安全性の高い添加物を使用しているため問題はないですが、非常にまれにアレルギーが起きることは確かにあります。
でも、添加物でアレルギーが起こるかもしれないというのは先発医薬品の添加物にも同じことが言えます。
そのため薬でアレルギーを起こしやすい人だとしても初めての薬ならまずジェネリック医薬品を選べばよいでしょう。
そもそも10年以上薬剤師をやっていますが、今のところ薬の添加物でアレルギーがある人を見たことも聞いたこともありません。
アレルギーの心配がないのであれば、断然ジェネリック医薬品を選ぶべきです。
たまに先発医薬品にこだわる人を見かけますが、正直まったくメリットないと思います。
すでに先発医薬品を飲んでいる人で、薬でアレルギーを起こしやすい人なら無理にジェネリック医薬品にかえる必要はないでしょう。
それでも薬の値段を安くしたいのであればオーソライズドジェネリックを選ぶと良いでしょう。
ジェネリック医薬品にしてもらうためには医師や薬剤師に相談したり、保険証に貼るジェネリック希望シールを配布している組合もあるのでそれを利用してもよいです。
ジェネリック医薬品を勧めてくる理由
調剤薬局で薬をもらうとき、たびたびジェネリック医薬品を勧められませんか?
結構しつこく言われている人もいると思います。
なぜ薬局の人はジェネリック医薬品を勧めてくるのでしょうか?
それには理由が2つあります。
まず患者さんのためです。
ジェネリック医薬品にすれば自己負担を安くすることができます。
これはわかりやすいですね。
もう1つの理由には、薬局でジェネリック医薬品を多く調剤すれば薬局の基本料金を上げることができる のです。
これを知らない患者さんは結構多いと思います。
調剤薬局で領収書と一緒に貰う明細書を見てください。
よく見てみると、そこに「後発医薬品調剤体制加算」という記載はないですか?
これは薬局で調剤する医薬品の中でジェネリック医薬品を調剤した割合が多いとつけることのできる加算です。
こんな話を聞いてしまうと、
「後発医薬品調剤体制加算を算定している薬局は行きたくない!」というかも知れません。
そういった考えはごもっともです。
ただ、この加算をとっていない薬局はなかなか見つけられないのではないかと思います。
最近の調剤薬局の経営というのはなかなか厳しいもので、2年に1回の調剤報酬改定(患者さんに請求できる調剤費や薬の値段などの改定のこと)でどんどん薬局の利益は減らされていっています。
そのため後発医薬品調剤体制加算を算定していない薬局はかなり経営は厳しくなっていると思います。
なので後発医薬品調剤体制加算を算定している薬局は、医療費を減らすためにがんばっている薬局だという考えを持っていただけると僕は嬉しいです。
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アメリカでのジェネリック医薬品事情
アメリカではジェネリックにしないと保険がおりない場合があります。
そのためほぼ強制的に多くの人がジェネリック医薬品を選択させられます。
そのため現在のアメリカのジェネリック使用率は92%で非常に高いです。
一方、日本は55%しかありません。
それもそうです。
日本では、先発医薬品を選んでも保険は降りるのでジェネリックにするかどうかの選択権は患者さんが持っているのです。
ジェネリック医薬品の知識をしっかりもっていない患者が選択するのですから55%という数字も納得です。
とりあえず日本の政府は、2020年までにはジェネリック医薬品使用率を80%にするという目標を掲げています。
以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。