勉強中の学生
「好中球っていったい何?
授業ぜんぜん聞いてなかったからわからない・・・」
この疑問に答えます。
僕は薬剤師です。
薬剤師の資格を取るためには、理系の科目に精通している必要があります。
学生の時は、生理学や薬理学が好きでした。
今回、この記事では好中球について簡単にわかりやすく説明しようと思います。
ぜひご覧ください。
好酸球についてはこちらにまとめたのでよかったらご覧ください。

この記事の内容
- 好中球の読み方
- 好中球とは
- 好中球の成分割合
- 好中球の働き
- まとめ
好中球の読み方
まず好中球は、「こうちゅうきゅう」と読みます。
好中球の名前の由来
好中球は、英語で書くと、neutrophil:ニュートロフィルとなります。
neutというのが「中性」を意味します。
philというのが「好む」を意味します。
つまり中性を好む球、つまり細胞です。
好中球と言うのは、中性の色素によって染めることができるこの名前が付けられました。
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好中球とは
好中球とは、ものすごく簡単にいえば血液の中の1つの成分のことを言います。
もう少し詳しく説明します。
僕たちの体の中を流れる血液は、液体成分と細胞成分に分けられます。
細胞成分は、3種類の細胞に分類できます。
それが、白血球、赤血球、血小板です。
そして、白血球は3つの種類に分類できます。
それが、顆粒球、リンパ球、単球です。
さらに、顆粒球は3つの種類に分類できます。
それが、好酸球、好中球、好塩基球です。
やっと好中球がでてきました。
結局簡単にいえば、好中球は顆粒球のうちの一つです。
もっと簡単にいえば、好中球は白血球のうちの一つです。
もっともっと簡単にいえば、好中球は血液の細胞成分の一つです。
もっともっともっと簡単にいえば、好中球は血液の中の成分の一つです。
好中球の成分割合
血液のうち、約45%が細胞成分です。(血液100だとしたら45が細胞成分)
細胞成分のうち、白血球は1%もありません。(45の細胞成分のうち4.5が白血球)
白血球のうち、好中球は50%ほどあります。(4.5の白血球のうち2.25が好中球)
白血球の半分は好中球にはなりますが、血液全体からみると好中球の量は非常に少ない量になります。
好中球の働き
好中球は、顆粒球の一つです。
顆粒球は「かりゅうきゅう」と読みます。
「顆粒」とは、つぶつぶのことを言います。
好中球は、細胞内につぶつぶを持っていて、この中には殺菌成分が入っています。
つまり、好中球は、体内に入り込んだ細菌を細胞内に取り込み、顆粒の中に含まれる殺菌成分でやっつけるという働きがあります。
※細菌などの異物を細胞内に取り込むことを貪食作用(どんしょくさよう)といいます。
また好中球は細菌をやっつけるだけでなく、細菌が感染した場所まで移動できる働きを持っています。
※これを遊走運動といいます。
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まとめ
好中球は、血液の成分の一つで、細菌などが感染した場所まで移動し(遊走)、殺菌作用(貪食)を行います。