一包化加算の条件や点数をわかりやすく説明【調剤薬局の個別指導対策】

一包化加算の条件や点数をわかりやすく説明【調剤薬局の個別指導対策】

管理薬剤師
『個別指導のためにも一包化加算を算定するときの注意点を知りたい』

この記事では、調剤薬局の個別対策として一包化加算の注意点をまとめました。
個別指導が近い人は、ぜひ参考にしてください。

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一包化加算とは

一包化加算とは、用法が異なる2種類以上の薬をまとめて分包したとき、または用法が同じでも3種類以上の薬をまとめて分包したとき算定できる加算です。

ポイントは、

  • 用法が異なる2種類以上
  • 用法同じでも3種類以上
  • まとめる
    です。
A錠 2錠 朝夕食後
B錠 3錠 毎食後

算定可

用法が異なる薬を2種類以上まとめているので、一包加算を算定できます。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠 1錠 朝食後

算定可

用法が同じでも3種類以上の薬をまとめているので、一包加算を算定できます。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 夕食後

算定不可

異なる薬が2種類以上ですが、AとBの薬が別々で、まとまっていないので一包化加算を算定できません。

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一包化加算の点数

平成30年度の調剤報酬改定において

  • 処方日数が42日以下なら7日ごとに32点
  • 処方日数が43日以上なら220点

となっています。

まとめると以下になります。

処方日数 点数
1-7  32点
8-14 64点
15-21 96点
22-28 128点
29-35 160点
36-42 192点
43- 220点

隔日投与などの場合は、実際に調剤した日数分で計算します。

お薬代の構成は以下の通りです。

お薬代=調剤技術料(調剤基本料+調剤料)+薬学管理料+薬剤料

上記の調剤料の中に一包化加算が入ります。

医師の指示または了解があること

処方箋に一包化の指示があることが必要です。
一包化の指示に関しては、処方箋の備考欄ではなく、処方欄に記載が必要です。

指示がない場合、疑義照会により医師の了解を取る必要があります。
了解を得た場合、調剤録や薬歴に、 医師の了解を得た旨と一包化の理由を記載します。

また初回時は、頭書きにも了解を得た旨と一包化理由を記載しましょう。

治療上の必要性が認められること

患者さんがただ希望しているだけでは算定できません。

一包化は、

  • 薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること
  • 心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者へ配慮すること

といった理由が必要です。

特に心身の特性というのは、

  • リウマチ
  • パーキンソン
  • 手指の欠損

などを意味しています。
『高齢』『不器用』などは心身の特性に入りません。

規格違いの薬剤の一包化

A錠10㎎ 1錠 朝食後
A錠20㎎ 1錠 夕食後
B錠   2錠 朝夕食後

算定不可

A錠は10mgと20mgの2つありますが、扱いは1種類です。
つまり用法が同じA錠とB錠の2種類の薬しかないので一包化加算を算定できません。

複数の処方箋の一包化

同じ病院の複数の科から2枚の処方箋が処方された場合を考えます。

<甲病院>
(内科)
A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
(外科)
C錠 1錠 朝食後

算定可

まとめて一包化する場合、用法が同じでも3種類以上の薬をまとめているので一包化加算を算定できます。

次に、違う病院から発行された2枚の処方箋を一包化する場合を考えます。

<甲病院>
A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
<乙病院>
C錠 1錠 朝食後

算定不可

この場合は、一包化加算を算定できません。
なぜなら、一包化加算は受付回数1回につき算定するものだからです。

同一病院の異なる科から発行された処方箋の受付回数は1回です。
しかし、違う病院で処方箋が発行された場合、受付回数は2回になるので算定不可となるわけです。

<甲病院>
A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠 1錠 朝食後
<乙病院>
D錠 2錠 朝夕食後
E錠 3錠 毎食後

それぞれで算定可

この場合の一包化は、それぞれの処方箋で要件を満たすので、別々に一包化して加算を算定できます。
2つの病院の薬をまとめる場合は、一包化加算ではなく外来服薬支援料を算定します。

ちなみに、すべてまとめて一包化する場合は、それぞれの処方医の指示、または了解が必要です。

自家製剤加算と計量混合調剤加算

一包化を算定した薬剤に関しては、自家製剤加算や計量混合調剤加算を算定することは出来ません。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠  0.5錠 朝食後

自家製剤加算の算定不可

ただし、一包化した薬とは関係なければ算定可能です。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠  1錠 朝食後
D錠  0.5錠 眠前

ABCで一包化加算、Dで自家製剤加算の算定可

さらに、服用する薬剤の識別を容易にすることの観点から錠剤と散剤を別々に一包化する場合があります。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C散 1g 朝食後
D散 1g 朝食後

この場合、ABとCDを別々に調剤したとしても、一包化加算を算定できます。
ただし、CDにおいて計量混合調剤加算は算定できません。

そして、錠剤だけで一包化加算の条件を満たすなら、一包化加算も計量混合調剤加算も算定可能です。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠 1錠 朝食後
D散 1g 朝食後
E散 1g 朝食後

ABCとDE別々で調剤した場合、ABCで一包化加算、DEで軽量混合調剤加算の算定可

別々で一包化した場合は、その理由を調剤録や薬歴に記載してください。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C散 1g 朝食後

ABとC別々で調剤した場合、一包化加算の算定不可。

薬剤の識別を容易にする等の観点からABとCをわけて調剤した場合、Cは一包化に関わっていないため、一包化加算を算定できません。

しかし、テープや輪ゴムで、ABとCをまとめた場合は一包化加算を算定できます。

A散  1g  朝食後
B散 1g 朝食後
C散 1g 朝食後

計量混合調剤加算の算定可

この場合は、基本的には計量混合調剤加算を算定します。

ただし、平成20年度の診療報酬改定のQ &Aには、『一包化の条件を満たし、患者の状態を踏まえたものであれば一包化加算の算定が可能』と記載されています。

おそらくこれはで治療上の必要性が認められる、つまり

  • 薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること
  • 心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者へ配慮すること

ではないかと考えられます。

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嚥下困難者用製剤加算

嚥下困難者用製剤加算の考え方は、自家製剤加算と計量混合調剤加算と異なります。

A錠 1錠 朝食後
B錠 1錠 朝食後
C錠 1錠 朝食後
D錠 1錠 眠前
E錠 1錠 眠前

すべて粉砕して一包化した場合は、一包化加算か嚥下困難者用製剤加算どちらかの算定になります。


ちなみに、調剤薬局で働くなら以下の本は読んでおきましょう。

  • 新人薬剤師の教育
  • 日々の業務で生じる疑問に答えてくれる
  • 頼りない薬剤師と一緒に働く事務さんの味方

僕が薬剤師におすすめする本はこちらにまとめてあります。

薬剤師におすすめの本を目的別に紹介!!
スキルアップを目指す薬剤師 『薬剤師としてスキルをあげるにはどの本を読めばいいんだろ? おすすめの本ないかな?』 その疑問に答えます。 僕は薬剤師歴10年以上あります。 そして現在は調剤薬局の管理薬剤師を5年ほどさ...

以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。